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透析療法 

 末期腎不全は、透析療法(血液透析か腹膜透析)か腎移植が必要です。透析療法に比べ腎移植では、より健康に近い暮らしが実現できますが、腎提供者(ドナー)が必要です。

 透析療法とは、老廃物を除去し、ミネラルを正常化し、体内の水分を調整する医療です。日常生活の制限などを必要としますが、普通に生活することができます。

 血液透析療法は、従来より行われてきた血液透析(HD)のほか、HDでは除去できない老廃物を除去できる血液透析濾過(HDF)、さらに近年、個人の循環動態を調整しHDFの効率を上げる間歇透析濾過(IHDF)ができるようになりました。老廃物をしっかり除去すると、よいコンディションで日常生活を送ることができるようになります。

 当院ではオンラインHDFとIHDFに対応した最新の血液透析濾過装置を導入いたしました。おひとりおひとりの病態に合わせた透析を行います。

導入透析装置

透析用監視装置(NCV-3)

 間歇補液プログラムでさまざまなI-HDF治療が可能

透析液供給装置(NCSW)

 高流量のオンラインHDFに対応した装置

水処理装置(W-RO×eco® Ao)

 NRO(nanoRO)膜とRO膜の2段ろ過により水質の向上が得られ、隅々まで全自動で熱水消毒し無菌化しています

透析情報管理システム(DiaCom®)

電子カルテと透析装置を連携

おひとりおひとりの状態を把握

透析液熱回収装置で地球環境に配慮

HDFとは

 血液透析(HD)に血液濾過(HF)を加えた治療が血液濾過透析(HDF)です。HDFでは、HDと同時にたくさんの補液とろ過を行うことで尿毒症の原因物質をより多く取り除くことができます。 HDFには、オフラインHDFとオンラインHDFがあります。さらに置換液を注入する場所により前希釈方式と後希釈方式があります。

 オフラインHDFは、瓶や補液パックに入った薬剤を置換液に使用するため置換する液量は少なく、尿毒症物質除去効率のよい後希釈方式で行います。しかし後希釈では血液濃縮などにより血球細胞への影響などが問題となります。

オンラインHDFは、無菌化した透析液(超純水透析液)を注入し、効率よく大量に置換することができます。(前希釈方式オンラインHDFでは、血液は一度希釈された後でヘモダイアフィルタに入り、濾過を行います。24~98リットル大量に置換することで血液濃縮を抑え、除去効率を改善させています。)

 オンラインHDFの治療効果として、かゆみ、不眠、イライラ感、レストレスレッグ症候群、透析アミロイドーシスの軽減などがあります。

 その他、以下に一般的に言われているオンラインHDFの利点を示します。

予後改善、長生きができる。

・心臓への負担が少なく、血圧の低い方におすすめ。

・炎症マーカーが減少、酸化ストレスが改善する。 貧血が改善する。栄養状態が良くなる など。

献血女
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