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尿路結石 尿管狭窄症

症状:腰背部痛、腹痛、吐き気、発熱、血尿、尿量減少などがあります。

病態:結石などにより尿管に狭窄が生じると、腎臓からの尿排泄が不十分となり、腎盂内圧の上昇や腎機能の低下、さらには閉塞性の尿路感染をきたすことがあります。 尿管を閉塞させる原因は結石の他に先天性のもの、癌などの腫瘍、炎症性疾患などがあります。

尿路結石治療法

 保存的治療:自然に結石が出るまで待つ方法で、自然排石が可能な大きさ(1cm以下)で尿路閉塞が軽度の場合に選択します。

 外科的治療

  • TUL(transureteral lithotripsy,  経尿道的尿路結石除去術):当院では日帰りで行います

  • ESWL(体外衝撃波尿路結石破砕):体外から結石を破砕する方法(破砕された石が出るまで待ちます)

  • PNL(経皮的尿路結石除去術):背中に1-2cmの穴を開け内視鏡を直接腎臓に通して結石を治療する方法

  • その他:開腹手術や腹腔鏡手術

日帰りTUL;自然排石が期待されない場合や早期に結石を排泄させるためにおこなう内視鏡治療です。

 麻酔:硬膜外麻酔で、痛みのない日帰り手術です。

 手術の流れ:尿道から細い内視鏡をいれ、結石を直接H0YAGレーザーで破砕します。

 バスケット鉗子で破砕片を除去し、尿管ステントを留置します。1〜2時間後に、ご帰宅できます。

 

 手術による合併症

➢発熱(3〜5日ぐらいで治癒します) ➢血尿(結石治療に伴う粘膜の擦れが原因で、数日で治癒します)➢尿管損傷(尿管ステント留置することにより1-2週で治癒します)➢その他。➢いずれも適切な治療をいたします。

 その他

結石が長期に介在していた症例では尿管狭窄を合併していることがあります。結石治療後、追加治療(経尿道的尿管拡張術など)が必要なことがあります。尿管が細く内視鏡が挿入できない場合、尿管を拡張させるため尿管ステントを1-2週間留置し再度治療を行います。大きな結石の場合は、2-3回に分けて破砕除去します。いずれも集学的に治療していきます。

日帰り経尿道的尿管拡張術

 狭窄長が1cm以下の良性の尿管狭窄に対しては、内視鏡下に専用の拡張バルーンを尿管に挿入し狭い部分を風船で広げる治療を行います。拡張後は尿管ステントを約1ヶ月留置致します。

 尿管の蛇行や尿管の閉塞により尿管ステントが留置できない場合などでは 経皮的な操作を併用し治療致します。どんな状況でもベストな治療を目指し努力いたします。入院が必要な場合は連携している施設に紹介致します。

尿管ステント: 腎臓から膀胱までの通路を確保する尿管内に留置する細く柔らかい管です。結石のサイズ・部位・尿路形態、結石介在期間、炎症の有無、腎機能などから尿管ステント留置の必要性や期間を判断します。炎症があるまたは腎機能に問題がある場合などでは結石治療の前1-2週間程度の尿管ステント留置が必要です。TUL後は尿管がむくみやすく2日〜1週間の尿管ステント留置を行います。ステントを抜去した翌日はレントゲン検査などで腎臓や尿管の状況をチェックします。

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